伊集院駅を出たのが8時15分。海沿いを走り、肥薩おれんじ鉄道の阿久根駅まで50km。主に主要国道3号線なのが癪。交通量は非常に多い。
できるだけ3号線を避けて並行する県道を行くのだが、どうしても3号線を通らねばならない箇所が多く、追い越す車に迷惑をかけっぱなしである。途中この地域ならではの看板が頻繁に出てくる。
北朝鮮から近いというのもあるが、密航とはそれ以外もあるのかも知れない。青森県では相当怖かったが、なんとなくこの地方はないのではないかという気がする。
東シナ海は読者の方は見飽きたと思うが、一枚だけ。
予定より1時間早く着きそうなので、駅によって時刻表を見たら、1時間早い電車があった。本当は天草へのフェリーへの分岐点となる阿久根まで行きたかったが、1時間早いならこれに乗る。安全を見て20分前に一つ前の駅で帰りを待つ。ここはもう鹿児島本線へ繋がっている鹿児島行は上りでなく下りとなっている。熊本県八代市方面が上りなのだ。熊本県が近づいてきた。
帰りの電車で肥薩おれんじ鉄道から鹿児島本線終点川内を乗り継ぎ、朝出発の伊集院駅に帰る。昨日の世田谷生まれの喫茶店のマスターに会いたかったが、昼の間は休みであった。車でまた阿久根に戻るが、同じ3号線も癪なので、小ぶりの半島沿いに漁港を巡る県道を行く。途中の漁港で高速船乗り場というのがあった。どこへ行くのか見てみると甑島(こしきじま)への船であった。ここらへんの沖に見えるのはこの島らしい。結構遠く50分くらいかかる。大きい島が3つあるが、フェリーではないので、車は行けない。
更に警備厳重な施設が見えてきた。川内原発である。
敷地の周囲をぐるっと鉄条網で囲み、そのフェンスの上に25m間隔ぐらいでズラッと監視カメラがある。 さながら軍事施設のようだ。展示館は夕方で終了していたが、なるほど人のいないところにひっそり建っているのだな。
皆に公言すると反発をする人もいると思うが、私は原発肯定派である。
人類の過ちを乗り越えて歴史は動くと思う。もちろん、今の人達の電力需要を賄えるなら、他の方法が良いと思うが。
島を大回りして3時間、自転車をデポした付近の道の駅まで戻る。日没が近かった。
明日はいよいよ決断の日である。天草へ渡り北上するか、又は3号線を素直に八代水俣へ向かうか。ここが分かれ道なのだ。まだ結論はついていない。