当然のことながら彼女にフラれたので、いい加減未練たっぷりはやめて熊本県を脱出することにする。熊本市から北へ行くとどんどん高度が上がるし、九州沿岸を行くという方針にそぐわない。できるだけ西に走り、大牟田またはその北を目指す６０ｋｍのコース。
しばらく快適だったが、海岸線に出ると難関が。大牟田方面に行く道路は３桁国道一本、大型トラックがバンバン通る。路側帯はほとんど無く、歩道はガタガタで右に着いたり、左に着いたりする。歩道の移動地点では横断歩道もなく、ガードレールを乗り越えないといけない始末。恐怖で右側の側溝の蓋がガタガタ続く歩道をソロソロ走る。もう国道に出たくない一心で、集落があったら旧道と思われる脇道にそれる。途中堤防と国道の間に護岸の保守道路らしきものがあったので、こりゃいいやと走っていたら、突然行き止まりで終わる。
旧集落を走っていたらイチゴ君が走っているマンホール見っけ。
藤の満開な公園もあった。
島原が近くに見えるようになった。でもあそこまで有明海をぐるっと回らなければ着かない。
平野に来て旧道に避けられるようになり、海岸沿いで休憩し、ボーッとしていたら、ちょっと考えが変わった。
さっき見つけたフェリーは間違いなく島原半島へ行く。検索するとたった４５分で島原港に着く。今２時半。最初の目標でいくと、駅に着くのが４時頃、熊本駅まで電車で帰って５時半、車で大牟田まで来ると７時。日没後である。暗くなってから宿泊地を探すのは経験上面倒である。
でも桜島でフェリーを使ったのはあくまで桜島観光とスケジュールが合ったため。今回はあと沿岸を回って３日も走れば島原に着くのだ。悩んでいて検索したら、熊本駅行きの電車があと１５分で出る。エイヤ、フェリーで佐賀を飛び越し、長崎に行ってしまえ。これから先が大変なんだから、と言い訳し、沿岸一周ではあるので納得し、駅に急ぐ。Googleの音声ガイドでなんとか発車３分前長洲駅に着いた。
ここは鹿児島本線。suicaが使えるので即乗車、熊本駅に向かう。電車の中でフェリーの時刻表を見ると、さらに車で１時間とすると、５時１５分のフェリーに乗れる。６時に着くので、宿泊地を明るいうちに探せる。やった！
熊本駅でナビをセットすると海岸沿いでなく、熊本駅西側の金峰山附近を山越えしていくルートになった。距離は短くなるが、山越えのワインディングロードである。とあとで知った。県道１号なので、楽な道かと思ったら、ヘアピンあり、７％の急坂やセンターラインなしの狭い部分ありの結構な難所であった。山を抜けると先ほど徘徊した平野と有明海が一望できた。
長洲のフェリー乗り場には１５分前に着く。料金所形式で、車に乗ったまま料金を払い、乗り込む。2060円なり。湾岸を回ると４時間半なので、超高速料金である。
島原半島に道の駅は少ないので、公園を探し、駐車場、トイレ、自販機をゲット。
佐賀県よ、もう少し待て。
