ushi4026’s blog

旅と自転車、工作を愛する高齢者。あくまで私見ですが。

広島へ自転車持って4

寝坊しないように2重に目覚ましかけて6時起床。開始の6時半に食堂へ行くと、素泊まりでも無料朝食は予想通り食堂満員。平日なのでビジネスマンは朝早い。

7時には支度を済ませチェックアウト。7:13の広島行き快速に乗る。

広島駅まで45分、6両編成だが、通勤通学客で席は埋まっている。お疲れ様です。自転車を乗せるのは若干気が引ける。

広島駅で市電に乗り換えようとすると長蛇の列。路線番号と乗り場番号が違っていて行ったり来たり、おかげで1本乗り遅れ。しかも渋滞で思うように進まない。バスの方が良かったと後悔しても遅し。隣になった美しいミセスが自転車ですかと声をかけてきた。昔はしまなみ海道も走ったが、家族に危ないと止められ、乗らなくなったそう。こんなに美しい方なら、夫も心配だろう。

市役所までは満員、通過待ちなどあり、だんだん出航の時刻が迫ってくる。結局出航時刻の9時ちょうど着。船の停泊するふ頭までの100mを自転車担いでダッシュ!なんとか間に合った。

高速船シースピカは渋滞も乗り換えもなく、あっという間に呉を通過。昨日の大和ミュージアムと隣の潜水艦展示を左手にみて、呉の海上自衛隊基地沿いを行く。

まずはこのクルーズの目玉その1、自衛艦船見学だ。

岸側は自衛隊の敷地なので、陸からは見えない。7隻以上の自衛艦が間近に見られる。潜水艦は特に貴重だ。

浮上すると必ずハッチはカバーをかけて上空から見えないようにするとのこと。ハッチの大きさや形状で潜水能力が知られてしまうらしいので重要機密。

今はヘリを搭載するが、将来的にはF35戦闘機を乗せるらしい。反戦議論や防衛費の意見もあるが、そこはひとまずさておき、技術の粋の集大成にワクワクしてしまう。

目玉その2、瀬戸内海の七つの橋を下から通過。

音戸大橋は建設当時海を渡るループ橋で有名になった。大型船を通すため、道をループで持ち上げてから渡る。

橋を見上げて通るのは船ならではの特権。通るたびに感動する。

次は非対称のつり橋安芸灘大橋。大きすぎて写真1枚に入りきらないが、途中の島に橋脚を建てているため、非対称のアーチになっているそうだ。

2階は今の時期寒いが、橋の下を眺めるには最高のデッキとなっている。航行中一度も降りずデッキで撮影している人もいた。

中間点の御手洗で上陸休憩。島の古い町並みが保存され、昭和の佇まいを残している。ドライブマイカーの監督も気に入り、シーンに残した。

素晴らしいのだが、ちょっと不安に思ったのが、この歴史保存地区をどうやって維持しているのだろう。観光だけではやっていけないし産業も造船しかない。伊豆の下田でも管理者が入れ替わり、新しい商店が起きては消えていく状況だ。ましてやとびしま海道につながっているとは言え、車で行くと引き返せねばならない終点、将来が心配だ。

あっという間に停泊時間は過ぎ、再びシースピカへ。

いくつも橋をくぐるのでいちいち2階に出て写真を撮るのが面倒になり、1階の客席でガイドの解説を聞きながらウトウトする。この船のガイドは航行中ずっと喋りっぱなしで飽きない。眠い人にはちと迷惑だが。左右にすぎる島々の話題も豊富で、一人で沿岸自転車旅をしていたらこれほどの話題は耳にすることはなかったろう。貴重な経験だ。

最後はしまなみ海道も通る多々羅大橋。総延長は来島海峡大橋ほどではないが、海峡を一つの橋で渡る橋としてはしまなみ第2だ。今日は途中で広島県側へ戻るので渡らないが、また来たいものだ。

尾道着13:00。桟橋にはしまなみ海道を渡った2018年前日に乗った自転車積載観光船ラズリが停泊していた。フェリーではなく、自転車をバラさずに載せて観光できる貴重な船だ。営業成績が心配だったが、まだ現役のようだ。

シースピカの唯一の難点は船内で食事が買えない事。途中の御手洗でも食堂はまだ開店していない。尾道港で対岸の向島へのフェリーの時間を確認し、素早く食えるところを探す。港に隣接のカフェでテイクアウトのかきドッグを見つけた。


出航ギリギリでドッグ完成、手にしたままフェリーに乗り込む。向こう岸に着くまで10分。食っているうちに着岸。向島しまなみ海道の起点の島である。自転車を組み立て、スタート。

15km過ぎからこれから渡る向島大橋が見えてきた。しまなみ2018では2年に一度のイベントだったので、部分的に半日高速道路を閉鎖して渡ることができた。今回は車道の下に設置されている自転車道を渡る。

高所恐怖症の人は要注意。

渡り切ると因島。ここから島の北岸を次の生口橋まで走る。

因島は除虫菊の産地だったらしい。今は全部化学薬品に代わってしまったが、歴史観光のため栽培は続けているとのこと。

次は生口橋、高速道路の脇を通る。金網フェンスがないので眺めが良い。

生口橋を渡り北岸を行くと今日の最終スポット「未来心の丘」だ。

16:30の入場可能時間ギリギリに到着。寺の境内にあるのだが、入場料¥1400!何となく雰囲気が解ってきた。

極彩色の山門や仏様など、こっちの方面なのね。全て大理石でできたという丘だそうだが、半分期待していなかったので、まあいいか。坂道を駆け上がり、丘に着く。

商業主義や宗教臭さは吹き飛んだ。夕日に染まる大理石の彫刻群。

成り立ちなどどうでもいい。純粋に美しい夕日。

ピンボケだけど、感動は薄れない。

駆け足で丘を降り、瀬戸田港着16:50。あれ?ダイヤが変わってる。16:45出航したばかり。17:40まで待たされることに。平日の田舎なので食堂も閉店。行動食のチョコだけで我慢する。

三原着18:15。飯や飯や!

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