ushi4026’s blog

旅と自転車、工作を愛する高齢者。あくまで私見ですが。

ぬるつるの湯へ

今日は予定していた2か月に1回の温泉の日。元会社の同僚とで関東の温泉を巡る日だ。行先は全て彼にお任せしているのだが、今回は前回にリクエストしておいた、ぬるつるのお湯、のはずである。目指すは栃木の大田原温泉東北道佐野インター近くの道の駅で10時待ち合わせ、彼のアコードに同乗させてもらう。馬鹿話をしながら40分程度で大田原温泉太陽の湯へ。

ここの湯は飲めるらしい。胃腸に良さそうなのでいただくことにする。酸っぱいけど、薬と思えば何ともない。


早速入ってみる。

噂通り、塗る鶴、いやヌルツルである。最初は肌がヌルヌルした感じがあり、しばらくすると肌がツルツルになってくる。肌の感じが気持ち良い。天気は快晴、露天でのんびり日に当たり、快適。昨日の工事の疲れが飛んで行く。写真を撮り忘れたが、何でもない平野の中に突然温泉宿が建っているのだ、こんなところにあるとは思わなかった。湯から上がり、昼食へ。そばをリクエストしていたので、すぐ近くの「道の駅那須与一の郷」へ。

敷地が広大で駐車場がスカスカである。那須与一伝承館という巨大な建物がある。道の駅より大きいぐらいだ。大田原というところは売りがこれくらいしかないのか。観光名所に乏しいようだ。そばとかき揚げ丼を頂く。

良いんじゃない。そばは十分美味しくいただいた。

帰り道途中で、彼はどこか寄る所を考えていたらしく、会話の中で俺が近代遺産が好きだという事を耳にして、行き先を決めてくれた。彼も一度行ってみたかったらしい大谷石記念館だ。俺もとても興味がある。宇都宮方面に進路を取り1時間ほど。平らな田園風景の中を進んでいたら、突如周囲が切り立った崖になり、岩が露出している。そこが大谷石の切り出し場所なのだった。

地下の切削跡に入館するには入場料¥800。えーそんなに取るの?ガッカリだったらどうしよう。名所には良くある話だ。だが入り口前から圧倒された。

巨大な断崖が迎えてくれる。ここ全部切り取ったんだ。すると地下はどうなっているんだろう。料金を払って地下に降りてゆく。

圧巻である。これを全部掘り進んだと思うと、その年月、労力に頭が下がる思いだ。

恐らく一番地面に近い箇所は石材に適さないので、山の下部分を断層に沿ってほぼ水平に掘り進んだのだろう。解説によると昭和以前は人力で掘り進み、一つの切り石を切り出すのにツルハシ4000回振るい、一日で10個切り出し、切り出したものは一つで160kg。それを一人で担いで運び出したらしい。想像できない。学生時代に冬合宿で40kgの荷物を担いだことがあるが、40kgだって這いつくばってようやく立てるほどの重量だ。昭和からは機械化になったとは言え、自動車の発表会に使用されるほどの四角な空間が出現するには相当な労力が費やされたのだろう。こう言う人智を費やした努力の結果を見られるのは感動する。

近所には大谷寺があり、摩崖仏があるらしいが、また有料なので飛ばし、その先の公園にある無料で拝める平和観音に移動。これも全高27mで結構高い。全身大谷石である。

周囲の石材会社や、公衆トイレも敷石も大谷石製。

壮観である。良い所に連れて行ってくれた。ありがとう、U君。

次回の予約を4月1日と決め、解散。今回は17時終了だったので東北道もまだそれほど混んでいなく、約1時間で帰宅。今回も満足の温泉であった。