いちおう最終日としよう。別に延長してもよいのだが、体力もそこそこ使ってきたし、福島から茨城にかけて走破しておけば今後は水戸から海岸に出て南下すれば沿岸ルートは繋がる。
夕日の里キャンプ場は自由にテントを張れてしかも電源が500円と格安。トレーラーハウスも2台あるので、グループの夏キャンプに良いと思ったが、寝具一切なし、テラスでBBQ不可は残念。
キャンプ場で飼っている猫が二匹、管理人の出勤とともに餌くれーと鳴いてうるさい。
ソロキャンとしてはカッコいい椅子とかテーブルを用意しなくても管理棟の椅子と机で十分リラックスできた。
5時半に起きて食事やコーヒーを済ませ、テント撤収し、今日の方針を練る。昨日走り損なった茨城北部沿岸を走破するには約80km行かねばならぬ。でも今日は終電まで(20:00頃の特急ひたち)で帰れば帰宅できる。やってみるか80㎞。
7:30出発。大洗海岸を目指す。途中県道を渡る前に海岸を一望できる展望台に出た。自転車ならではである。車は通れない歩道橋の上だ。
大洗水族館は那珂川の河口近くにあり、周囲は公園として整備されている。苫小牧へ行くフェリー乗り場もある。道路脇の松林に歩道があり、自転車も快適。
那珂川を渡ったら、海沿いに集落を抜ける細い道を行く。ところがひたちなか市まで茨城県が力を入れて自転車道を整備しているらしく、素敵な海岸自転車道ができている。
左が車道、中央が片側1車線の自転車道、右が歩道。残念ながら500m行くと工事中で未完、また500m行くと走れるという状態。出来上がったら全国に誇っても良い、素晴らしい道だ。
日立市に近づくと海岸沿いは港湾工場地帯となり、大規模な工場の間を行く。つまらないが、まあまあ楽か。
知らなかったのだが、日立市と聞くと電気会社の総本山というイメージであったのだが、沿岸はアップダウンの激しい段丘が続く街だった。6号バイパスでさえ海上を高架で渡る。日立駅は断崖に建ち、隣接する海を一望できる展望レストランで有名だそうだ。俺は試行錯誤し民家の玄関で引き返しながら、なんとなくプライベートビーチらしきところに出た。
ウミウの渡来地だそうで、岐阜の鵜飼いで使うウもこの辺りで収穫するらしい。
あまりに行き止まりが多く、かと言ってダンプの多い国道6号も嫌なので、自転車NAVITIMEを起動し、ナビをお願いする。すると海沿いではなく、むしろ6号より内陸よりの方が自転車としては快適なことが分かった。内陸の方が平たい市街地が小規模ながら続き、交通量も少ないので自転車に向いている。時々面倒がって6号を支持するので、無視して並行する市道を行くと、仕方なくリルートしてくれる。
おかげで誰も通らない大きな工場敷地の脇を快適にすり抜けることもあった。でも山をつなぐ細道では砂利の遊歩道のような道も案内することがあるので、注意が必要なのだが。
なんとか福島県南端、勿来まで戻ってきた。ここで茨城北部沿岸完走である。
16:37の上野行き特急に備え、後ろのバッグをコンビニで発送、身軽にする。ばらして10分前に輪行支度完了。あとは飲んで2時間半寝るだけだ。
上野からの山手線は若干通勤時間帯にかかってしまったので、身の狭い思いもしたが、東武線は各駅停車を選び迷惑のかからないようにゆっくり行く。
朝霞で組み立て。実は輪行キャスターは補強した以外の個所がまた破断、思い切った応急処置で3輪走行で持たせたのだ。今後の課題ではある。
大雨で東武線も遅れている。何とか家まで濡れずにたどり着いた。
これで5月の自転車旅は終わり、しばらくおとなしくしよう。と、今のところ思っている。