長崎駅徒歩10分で朝食付5500円のホテルの朝食だから、朝食はシンプル。今朝は洋食のみである。選択肢は食パンかロールパン、コーヒーか紅茶ジュースミルク、デザートはバナナかヤクルト。コンビニまで歩く手間を考えるとこんなもので十分。さあ軍艦島である。舟のツアーでしか行けない。一昨日予約して残り8席だったが、自由席なので眺望の良い右舷は先着順。8時に行くと、すでにオープンデッキの右舷側の人数は列に並んでいた。
40分ほど両岸の見所を解説されながら進む。産業遺産のクレーンとか100万トン建造できる造船所とかを過ぎ、見えてきた。端島いわゆる軍艦島である。
勝手に上陸して釣りをしている人がいた。明らかに条令違反である。
ついに上陸して廃墟を眺められると思ったその時、悲報が。
本日の波の高さは51cm。長崎市の指導により50cmを超える場合は上陸不可となり、周遊のみとなります。
たかが1cmじゃねーかよ!四捨五入しろよ!4千円払ってるんだぞ。上陸分3百数十円は市の管理料なのでお返しするとのこと。どーでもええわ。
というわけで1cmの差で周囲を周回するツアーに変更。舟内のDVDで島内解説などを上映する。俺はDVDなど見る気も起きず、午後どうするか考えていた。
長崎市で押さえたいのは大浦天主堂とグラバー邸、平和祈念公園だ。あ、それよりも見たいのが、福山雅治の歌詞に出てくる山王神社のクスノキである。
平和公園が一番遠いので、車で行くことにし、あとはホテルに戻り、自転車で巡ることにする。いちいち観光地ごとに駐車場を探すのが面倒なのと、自転車で長崎市を走れるのか知りたかったのだ。
平和公園は良かった。
ブロンズ像が目をつむっているのが印象的。理不尽さに立ち向かっているのではなく、静かに悲しみを湛え、祈っている気がする。
近所だったので、浦上天主堂にも行ってみた。観光地用の店もなく、ひっそりと佇んでいる。入場料は不要で、天守維持のため100円の寄付をお願いしますという募金箱だけ。静かであった。
ホテルに戻り、自転車で山王神社を目指す。
なぜか階段を2回も昇るコースをガイドされ、ようやくたどり着いた。
クスノキは太い。原爆投下当時丸裸になり、枯れたかと思われたが、2週間後には芽を出し、再生した。被災したからかも知れないが、高さは大きくなく、幹だけが太っている。
この神社には被爆により片側だけが吹き飛んだ鳥居がある。これも生命力の強さとでも言うんだろうか。
来て良かった。
残りは大浦天主堂とグラバー園である。それなりに良かったが、大浦天主堂拝観料1000円は取りすぎでは?浦上天主堂は寄付のお願いだけだったが、キリスト教布教にはイロイロお金がかかるのもわかるが、じゃあ浦上天主堂との違いは?単にグラバー邸が近いので、この際ここで収入をとの願いか。
グラバー邸を含む移設した古き良き建物を集約したグラバー園は長崎港を含む良いロケーションにあり、長崎名物といっても良い。
まあそれなりだが。俺はひっそりとした平和公園、浦上天主堂、山王神社が好きだ。儲からないけど。
早めに6時にホテルに帰ってブログを仕上げ、夜景をロープウェイから見ようと思ったが、寝てしまい、起きたら9時。夜景は死ぬまでの楽しみに取っておく。
さて、明日は佐世保を目指して長崎市から北へ向かうが、沿岸には電車がなく、宿泊地からはバスの乗り継ぎが必要らしい。どうなることやら。