根室のゲストハウスに泊まった。その前日の旅館とは大違い、3年前に出来たばかりできれい、トイレとシャワー(風呂無し)は共同、1部屋最大6名の2段ベッドだが、暖房は効いているし、朝食も旨くて¥4000。当たりだった。駅から徒歩の人はちと遠いが。
夕食はエスカロップ。根室市民はソウルフードらしいが市街の人は知らない。新橋横浜経由でやってきた洋食の名品らしいが、カツとバターライスという昭和30年代なら高級料理かもしれないが、いまは昔なつかし洋食というところか。店の名も昭和らしくドリアン。
さて納沙布岬まで往復46km。休憩いれて時速10kmが俺のペースだが、ちょいと早めて4時間。根室初の列車に乗るのに1時間前に着く。バラす時間もある。
市街地はすぐ通り抜け、15分ほどで原野に出る。根室までの森林内と違って草原や湿地帯なので、海を見ながら走れる。天気も今日は上々、北の島も見えるだろう。
北海道の道は除雪分があるから自転車は路側帯を走りやすい。ただ特有の設計として路側帯の幅一杯にグレーチングが配置されている。
東京などは進行方向に長辺が配置されるのに、90度違っている。グレーチングは排水のため少し低くなっているので、上を通るとショックが来る。積雪のためなのかな。仕方なく車道側へ出ながら進む。と言っても根室市街でも1分間に5台位の交通量だし、納沙布へ向かうときは対向車も来ないので、楽だ。
SUVはこういう風景が似合う。都会で走らせている人の気が知れない。
日本最東端のコンビニセイコマで休憩。GSで給油すると最東端給油証明がもらえるそうだ。
湿原から流れる水を排水するため、橋が多い。その度に下り、上る。アシスト無しだったらボディブローとして効いてくるはずだが、こちとら無縁、平地と変わらず。
2時間ほど走り、タワーが見えてくる。もうすぐ岬だ。
ついに日本最東端、納沙布岬到着!
岬から沖16kmに国後島が見える。海面から水平に延びて蜃気楼のようだが、陸地だ。望遠レンズを使わないと写真には写せない。
北方領土返還の祈願として石碑は数多くあるが、ここで親父ギャグするかね。カエル。
近所の北方領土資料館で到達証明をいただく。これで3枚目。あとは北の宗谷岬。最後まで大事に残しておく。
近くには廃墟となった展望タワーがある。もう少し低くても良いから双眼鏡を備えた展望台を作ってほしいものだ。
帰りは北のオホーツク側の県道を通る。皆南の日本海側を通るので、道が荒れているかと心配したが、そんなことはなく、交通量が少なくなった割に行きと同様快適だった。
夏にしか見たことのない逃げ水が道路に見える。道路だけ日差しで暖められているのだろうか。天気予報で「明日は暖かいです。10℃になるところもあります。」気温は推定9℃くらい。朝は2℃だった。
北海道で気になる標識。未だに不明だが、除雪の際に何かがあるので注意というものらしい。
新聞の宅配ボックス。路上の一軒家前にある。いちいち家まで配達してたら時間かかりすぎ。
果樹だろうか、ここ1ヶ所だけ有刺鉄線で囲われていた。鹿対策だろう。何の作物だか不明だが、こんな寒いところで育つものは?
無事根室駅に12時半帰還。列車まで1時間あるので余裕でバラせる。輪行キャスターの留めネジはなくしたが、根室のホームセンターで入手済み。さあ輪行だ。あれ?留めネジはナットだよね。昨日かったのはボルト。使えねーじゃん!仕方なくガムテープでぐるぐる巻きにしてナット代わりに。ディスクブレーキのローター保護板もなくしたので、タバコの外箱を差し込んでガムテで留めた。
なんとかやっている内に汽車入線。昼飯の暇がない。駅へ出前に来た弁当屋から駅弁を買い、間に合った。ついでにサッポロクラシック2本。
結構乗っている。単コロの座席は半分ほど。途中浜中から隣の厚岸まではクラブツーリズムが来て立ちも出るほど。でも後の3時間は最初の通り。1日6本の列車、昼発で高校生がいないので余裕だった。
釧路に4時頃着。地下通路だが、エスカレータあるもん、と思ったらそれは3番線で特急の着くホーム、花咲線の着くホームは階段だけだった。上りは特急用にエスカレータがあったものの、輪行キャスター役立たず。
ホテルの位置を調べると駅チカを選んだが400m。また組んでも明日は陸送のためバラす。キャスターはぐらぐらしながらも機能しているので袋ごと運ぶ。
こういう時のインターロッキング(波形接合面のブロック)は嫌だ。キャスターバッグも苦労するだろう。時代は変わるのだよ。
まだ明るいので洗濯をしながら(明日は飛行機なので汗くささ気になるので)ホテルの地図を見ていると夕日が有名とある。釧路港に沈む夕日が良いらしい。歩いて15分。まだ間に合う。間に合った。
帰り道炉端焼きの店を見つけ、入る。ほっけ、鮭、ジンギスカンを注文した。ラムだが帯広にすんでいた小学生の時代はごちそうだった。懐かしい。
焼きガキだが、厚岸のカキも食って満足。厚岸では夜到着だったので食えなかったのだ。
明日はゆっくり自転車を配送箱に入れホテルに預け、軽荷で釧路空港へ。暑い東京へ行くだけ。