ushi4026’s blog

旅と自転車、工作を愛する高齢者。あくまで私見ですが。

悲しみより

葬儀の準備、金の心配だ。たいていの喪主はそんなもんだろう。

葬儀の準備で大変だったのが、弔問客のお迎え、移動のお世話。

実家の系列は断れば来ないのだが、妻の家系は当然の様に遠方から駆け付ける。火葬場へ移動する車も大きくなったり小さくなったり、目まぐるしく変わる。

最近は告別式なしの火葬のみの葬儀に慣れていたので、養母の際のような普通の葬式は久しぶりで忘れていた。なんとか時系列別準備を終わらせ、自作のチェックリストは未決数件となった。

最低限の家族葬だが、基本価格約¥40万、葬祭場、検死料などで¥13万、お布施で¥40万、その他送迎などで総計約¥100万円がかかる。

寺に呼ばれて簡単な読経、葬儀の意義の説明を聞かされ、戒名を相談で決める。最後にお布施の相談だが、2文字なら¥40万、送迎は寺までタクシーでと決定済み。そうしなければ墓には入れることはできない決まりだと。墓地管理規程には寺の定めに従って葬儀を行う事と書いてあり、そうしなければ永代使用権を持っている自分の親の墓には入れないと書いてある。

しかし、お布施は寺の決まりであるから明文化されたものがなく、決まりと言っても事前に確認することはできず、価格交渉も不可である。全国にある係争はここにあるのだろう。

信教は自由だから墓仕舞いも自由ですとは言うものの、墓地を更地に直す費用、閉眼費用がまた言いなり、別の箇所への埋葬を決め、そこへ入れる役所からの埋葬許可証が必要など、檀家は墓を人質にとられたようなものだ。

養母が俺と墓を作るときは、檀家に強制的に入り、1回の法事にどういう金額が発生するなどという事は想像もできなかった。檀家料(護持会費)を毎年払う義務が発生するのも知らなかった。実父母の様に公共墓地であれば、墓仕舞いは工事実費だけだ。

今の時点で墓仕舞いの話をして僧侶にへそを曲げられるのもつらいので、長男はおとなしく養父母と入ってもらい、その後の事は残された嫁と娘の意見で検討しよう。たぶん抜けるとしても百万クラスの金は必要になるだろう。

俺は実父と同じ無宗教主義なので、後の世代に負担をかけるのは望まないが、今はがんじがらめだ。今回の平日の家族葬だけでも会葬したい人には迷惑をかけたが、それは新しい牛山家の方針として許してほしい。

家には主を失った車が寂しそうにしている。こいつを見ていると、ちょっと心の隅に穴が空いたようだ。