朝から雨である。
なかなか撤収のスピードが上がらない。炊事場にテントを持ち込み畳んでゆく。東室蘭で撤退するか、予定どおり苫小牧まで行くかかなり決断を要した。東室蘭なら60km、苫小牧までの途中宿泊予定地まで75km。雨は苦にならないが、気力の問題。一度撤退を考え始めるとどうも気力が持たない。天気予報を見ると、午後は少しの雨らしい。(完全に外れたが)明日は曇り。予定どおり苫小牧まで行くことにして今晩泊まるキャンプ場に連絡。これで自分を鼓舞する。
雨なのでもちろん景観は良いはずがない。海は煙っている。
用意した雨対策で防水は万全。快適に国道を進む。峠のトンネルが5つもあったのには閉口したが、いずれも200mクラスの短いものなので恐怖も少なかった。
峠を降りて久しぶり(35km位なかった)のコンビニで休憩。そのすぐ先の道の駅で休憩していると、学生らしきサイクリストが総雨具の重装備で遭遇。雨など上がりますよと豪語。でもとんでもなかった。
洞爺のJR駅はさすがに観光地だけあってでかかった。洞爺湖温泉に行く客が結構多いのだろう。
伊達紋別の道の駅も大きく、さすが都会だ。ここでGoogleさんに自転車で室蘭によらずに自転車で行くルートはないか聞いてみる。
海沿いの国道から離れた静かな県道を行くルートで快適だったが、メイン国道を横断する辺りからおかしくなり、どんどん山へ分け行って行く。最後は砂利道の林道のようなところ、傾斜もすごい。辺りは土砂捨て場と墓地ばかり。雨も強くなってきた。もういいから国道へ戻してくれと叫んだら、やっと道道へ。結局バッテリーの消費損であった。
屋根のない中でスマホのマップを見ようとしても、雨滴がタッチパネルを勝手に操作し、うまく使えない。
繋がっている時の記憶を頼りに国道を進む。約束は17時迄に着くと連絡済みなので、焦るが、余計な道を通ったため、バッテリーの残量があと少し。
あと1kmで到着なのに、切れた。まだ7%位の上りだ。自転車を降り、押して歩く。17時ギリギリに到着。宿泊者は俺だけ。
特別に農業小屋で泊まって良いとの事。これからテントを張ることを考えると、天国に招待されたようだ。明日は止むらしいので、もう食って飲んで寝よう。