人それぞれ3.11の思い出はあるだろう。悲しい思い出はいろいろあるが、個人的に思い出深いことを記録しようと思う。
会社員である間、二度の震災を体験した。一度目は阪神淡路大震災。ちょうどシステム開発業務プロジェクトから通常の部署に戻り、マクロを用いてPC用の部署システムを構築中だったので、震災専門要員として対応に奔走した。ABC調査というのがあり、該当地区の土地所有者、建物所有者、住民が水平的にどう関係しているのかと言うのを調べる調査だ。毎晩遅くまで調査を行い、隣の駅にあるカプセルホテルで泊まって続けた。
余りに家に帰らないので、嫁のお母さんには浮気を疑われることもあった。
震災現場に転勤になったのは数か月後。神戸から電車で20分で帰れる西明石に家を構えたが、残業を済ませると深夜になり、会社の車に乗り合わせて帰宅するのに、まだ西への高速道路が破壊されたままだったので、六甲山トンネルで北へ抜けてから回り道をして帰る毎日だった。神戸ルミナリエと言うイルミネーションイベントが神戸中心部にある事務所のすぐ下で行われていたが、夜１０時で消灯するので、なかなか体験することはできなかった。家族全員で転勤したが、二人の子がともにアトピー性皮膚炎で、嫁には夜も眠れない辛い思いをさせてしまった。
丁度明石海峡大橋が完成したので、明石市民限定で橋を歩いて渡る機会に恵まれた。娘は幼稚園前だったので、カートに載せて歩いたのだが、排水溝から海が見えて怖がるので、最初の橋脚で引き返さざるを得なかった。
辛い日々も続いたが、神戸はやはり思い出の場所である。両親も兵庫に転居していたので、孫を毎月見せに行けたのは幸運だった。
二度目の震災はもちろん東日本大震災だ。子供たちは中学高校だったので、単身赴任である。これは長くなるので又の機会にしよう。花巻東の大谷君を見に行ったが、遠征中。近所の佐々木朗希は1年違いで会えなかった。９回ツールド三陸に参加したが、また行きたい。陸前高田市の土地区画整理事業が終了し、事務所は閉鎖したが、やはり思い出の地である。
次は南海トラフか。悲しみが又来るのは確実。希望をもって備えて欲しいものだ。
